個人的には単位としてのアルファベットを覚えるよりもその単位が示す意味を覚えておくと忘れても解釈ができるのでオススメ。
記事のもくじ
丸覚えキーワード
- 力、単位面積あたりの圧力、仕事、効率、温度、密度の単位と関係性
- ゲージ圧力と絶対圧力の違い
キーワードの解説
力、単位面積あたりの圧力、仕事、効率、温度、密度の単位と関係性
力
N(ニュートン)は力の単位。質量1kgの物体に作用し1m/s2の加速度を生じる
物体の単位面積1㎡当たりに作用する力
1N/㎡=1Pa
力(Nニュートン)が単位面積1㎡に作用するとPa(パスカル)になります。
単位面積1㎡を1㎠の場合は?というような問題が多い。
1N/1㎠=10kPaとまる覚えでOK
高圧ガスの世界では、MPa(メガパスカル)が主に使われています。
メガ=1,000K
仕事=力×距離
J(ジュール)=N×m
J(ジュール)は仕事という意味もありますが、熱量としても出てきます。水を1℃上げるために必要なのは4.2J。
効率=1秒当たりの仕事
1W(ワット)=1J/1s
1秒当たりの仕事が効率になります。
70kWのガス燃焼器を30分フル稼働させた場合に必要なプロパンガスは何Kg必要か?といった問題が出ます。
まずは必要な仕事量を出して、ここからプロパン1kg当たりが生み出す熱量で割り算すれば答えが出ます。
温度
K(ケルビン)絶対温度
℃ 摂氏温度
0K=-273.15℃
いわゆる絶対零度を0とするのがKで、なじみが深い摂氏温度から-273すれば計算できます。
温度が高くなればなるほど気体の体積は大きくなりますが、どのくらい大きくなるのかはKを使って計算します。
どのくらい大きくなるのかは、下記を掛けて計算。
(〇℃+273)÷273
密度
重さ÷体積
kg/L(㎥)
どのくらい詰まってるかを示す単位。
プロパンの密度は約2kg/㎥、液密度は0.53kg/L
ガス比重
空気の分子量に対してガスの分子量が重いか軽いか
空気の分子量(29)でガスの分子量(プロパン44、ブタン58)を割ると出てくる。
正の数字だと重たいので下に沈む。一酸化炭素(CO、分子量28)のように空気より軽いと上に浮かぶ。
一酸化炭素濃度の警報器は上に付けて、LPガスの警報器が下にあるのは、この性質があるため。
ゲージ圧力と絶対圧力の違い
ゲージ圧力は真空状態、絶対圧力はゲージ圧力に大気圧を加えたもの。
応用問題
70kWのガス燃焼器を30分フル稼働させた場合に必要なプロパンガスは何Kg必要か?
プロパンガスが生み出す熱量は50MJ/1kgとする。
この手の問題が出た時は、仕事量を出す、単位を揃えて計算するということを心掛けて進めましょう。
70kWのガス燃焼器は1秒あたり70kJ使用します。
1M=1000kなので、プロパンガスが生み出す熱量は50,000kJ/1kg
ガス燃焼器が30分に使用する仕事量は70k×60×30=126,000kJ
必要なプロパンガスは126,000÷50,000=2.52kgと分かります。
試験前にチェック
- 力の単位は?
- 単位面積当たりの圧力の単位は?
- 仕事の単位は?
- 効率の単位は?
- 力・仕事・効率の関係性を示すような式は思い浮かぶ?
- Kと℃の関係は?
- プロパンのガス比重は?
- ブタンのガス比重は?