家庭用ガス燃焼器に付いている安全装置と給排気のタイプについて紹介しています。
給排気のタイプは略称が基本になっているので、何の略かを覚えるのがポイントです。
記事のもくじ
丸覚えキーワード
- 燃焼器の安全装置
- 燃焼器の給排気
キーワードの解説
燃焼器の安全装置
生ガスの放出防止や不完全燃焼防止など事故防止に付けられている装置です。
立ち消え安全装置
ふろがま、湯沸かし器への設置が義務付けられており、生ガス放出を防ぐのが目的。
熱電対式とフレームロッド式がある。
熱電対式立ち消え安全装置
熱起電力で電磁弁を作動、パイロットバーナが消えるとガスが止まる仕組み。
つまみをひねると電気が送られて点火プラグへ電力が向かい、立ち消え安全装置があぶられる。
立ち消え安全装置があぶられている間は電力が発生するため電磁石が電磁弁を引き上げるため、メインバーナーへガスが通る。
あぶられない場合は、弁が徐々に通路をふさぐのでガスは出ないので点火しないもののフレームロッド式に比べてタイムラグがある。
フレームロッド式立ち消え安全装置
電極を使った仕組み。
炎とロッドの間に流れる電流地がなくなることで電磁弁がガスを止める。
熱電対式と比べて応答速度が速いので安全性が高い。
凍結予防装置
給湯付きふろがままたは、瞬間湯沸かし器などには、電気ヒーターがついていて凍結予防をしている。
本体に残った水が凍結すると、ガス詰まりが起きて不具合や事故が起きる可能性が高いため。
電気ヒーターには、シリコンゴムで覆ったバンドヒーター式や、セメント(セラミック)で覆ったセラミックヒーター式がある。
過熱防止装置
機器が規定温度上昇に達した時にガスを止める。
温度ヒューズまたはバイメタル素子材料として使われている。
不完全燃焼防止装置
不完全燃焼は、酸素濃度の低下、または二次空気不足で不完全燃焼が起きる。
一酸化濃度は関係ない。
炎の温度低下からガス遮断となる。
密閉したキッチンなどで長時間使用による酸素濃度低下、後者は熱交換器のフィン詰まりなどが原因になることが多い。
空だき防止装置
火災防止。現在生産されているふろがまには全て設置が義務付けられている。
圧力スイッチ式、バイメタル式、流水スイッチなどがある。
燃焼器の給排気
給排気のタイプには、開放式、半密閉式、密閉式、屋外という4つがあります。
半密閉式および密閉式には、燃焼後の排ガスを自然通気力で放出するか、強制的に放出するタイプがそれぞれあります。
開放燃焼式
燃焼用の空気も排ガスも屋内へ
コンロ、小型湯沸かし器、ストーブなど
プロパンを燃やすためには、理論上で約24倍の空気が必要でしたね。
排ガスも屋内に放出されるので、酸素が消費されて酸素濃度が低くなったり、不完全燃焼が起きた時に一酸化炭素が発生する場合もあります。
ガス機器を使用する際は換気してご使用下さい。
半密閉式燃焼器具
燃焼用空気は屋内から取って、燃焼ガスを外部に放出する方式
自然排気(CF)と強制排気式(FF)の二種類がある。
CF式(Conbentional Flue)
半密閉式の自然排気式、空気は屋内、排ガスは排気筒で自然通気力で排出(強制ではない)
燃焼器の一次排気筒の上に逆風止めがついており、排ガスの逆流を防ぐ仕組みが排気筒の曲がり箇所は4か所以下と決まっており、十分に排気でできるような工夫がされている。
排気ガスの温度が120~250℃となるため、排気筒は不燃性+十分な耐食性のある素材で作る。
ステンレス鋼板SUS304またはこれと同等以上であればOK。
燃焼器の例としては、給湯器やふろがまなど
FE式(Forced Exhaust)
半密閉で強制排気式
排気筒の材料は不燃性であること、排気筒の先端が屋外に出ていること、排気筒トップの形状が給気口から逆流しないように風量が十分確保されるものであること、というのが設置上の基準となります。
密閉式燃焼器具
燃焼用の空気は専用の排気筒を使用して屋外から吸引、燃焼排ガスも専用の排気筒を使用して直接屋外に排出。
屋内の空気を利用しないので半密閉式よりも安全性が高い。
自然がBF式、動力がFF式
FF式(Force draft Balanced Flue)
密閉燃焼式で強制排気式、空気は屋外から、排ガスも屋外へ。
屋内に設置する場合は壁を貫通させ給排気筒を通して設置する。
RF式(Roof Top Flue)
屋外設置、給排気も屋外
試験前にチェック
- 熱電対式とフレームロッド式の違いは?
- 不完全燃焼は何が原因?
- 燃焼器の給排気のタイプを4つ答えて下さい。
- また4タイプの内、2タイプは排気を〇〇におこなうタイプと〇〇でおこなうタイプがあります。
それぞれの〇〇に入る言葉と、それぞれの略称を答えて下さい。