工業用燃料としてLPガスを消費する場合は、液化石油ガス法ではなく高圧ガス保安法の規制を受けます。
液石法と高圧ガス保安法で何が変わるのかというと、貯蔵施設から燃焼器までを含めて消費者側が管理する必要が出てきて、販売業者は維持管理の方法や関係法令の内容を指導することになります。
記事のもくじ
丸覚えキーワード
- 蒸発器
- ダイリュートガス発生装置
- 燃焼炉の安全装置
キーワードの解説
ガス屋にとっては工業用というのはありがたいものですね。
しっかりと提案して自社への切り替えができれば、評価が高まることは間違いありません。
蒸発器
蒸発器は気化装置、気化器またはペーパライザとも呼ばれる。
LPガスを温水などで加温して気化を促すため、強制気化方式と呼ばれる。
(家庭向けの供給方式は自然気化方式。)
加温は、電気・温水・空温(大気温)・電気式金属加温方式(電気ヒーターと熱交換器一体構造)といった方法が採用されている。
強制気化方式の特徴として、蒸発器の能力範囲内で必要な量を十分に気化させることができる、気化して発生するガスの組成が一定であるため、均一の発熱量が得られる、容器の大きさや本数の影響を受けないため、自然気化に比べて設置場所の面積が小さくできる。
消費型蒸発器には熱交換器内の気化ガスの圧力を1MPa未満にする気化圧力調整弁を熱交換器の入口側に設けている。
ダイリュートガス発生装置
LPガスに空気を混入したガス、再液化を防ぐため爆発上限界範囲外で混合する。
混合装置にはベンチュリ管を使ったペーパライザミキサが使われており、発熱量を一定の範囲で選択できる(混合比を調整する)
燃焼炉の安全装置
失火・消炎を検知、ガス止め+警報発生。灯油などの液体燃料と比較して燃焼範囲(ターンダウンレシオ)が広いため、精密な温度調整、雰囲気調整が簡単。自動温度調節も簡単。
プレパージ
火操作に入る前に炉の内部を空気と置換すること、いわゆる換気。
点火時の爆発を防止する。
※不完全燃焼防止などではない。
サーモバルブ
熱媒の温度低下を検知、液状のLP流出を防止
気化圧力調整弁
熱交換器内の圧力を1MPa未満にする。
熱交換器の入口側にある。
試験前にチェック
- 蒸発器を用いる方式を何と呼ぶ?特長は?
- ダイリュートガス発生装置の特長は?
- 燃焼炉の安全装置にはどういったものがある?